なぜあなたはマイルをたくさん持っているのにファーストクラスに乗れないのか?マツタケ理論の話

こんにちは、ファーストクラス陸マイラーの佐藤です。

突然ですが、あなたは今何マイル持っていますか?

こちらの記事を読みに来たということはいろいろなポイントサイトでマイルを貯めて既に10万マイル以上はお持ちでしょうか?

今日は、そんなマイルをたくさん持っているあなたがなぜファーストクラスに乗れないのかお話したいと思います。

マイルで乗れる航空特典とは売れ残り品の特売である

 

では、まずなぜ私たちはマイルを使って飛行機に乗れるのか。その基本から解説します。

あなたが飛行機に乗った時、周りに空席はありませんか?

飛行機はお盆、年末、年始、ゴールデンウィーク、、、これらの超繁忙期以外は人間を乗せずに空気を運んでいるということです。

航空会社には「搭乗率(とうじょうりつ)」という経営指標があります。搭乗率とは定員に対して何%の乗客が乗っているのかという数値です。

例えば、100人乗りの飛行機があるとして、80人乗っていれば搭乗率は80%ということになります。

実はこの70-80%前後というのが通常の航空会社の搭乗率です。格安航空(LCC)は80-90%と言われています。

この数値は公表されていますので「航空会社名 搭乗率」で検索してみて下さい。

ということは、、、、飛行機は単純計算で2割は空席で飛んでいるということです。

標準的な250席程度ある国内大手の飛行機の場合、250席の2割ですから50座席! 50席も平均して人間ではなく、空気を運んでいるということです。

通常、モノが売れ残り、売り切る期限がある場合、スーパーマーケットのように◯時を過ぎたら30%引!50%引!と値段を下げていきます。

しかし、それを飛行機でやったらどうでしょう?特に片道130万円を超えるような運賃のファーストクラスでそんなことをしたら正規運賃で買う人がいなくなりますよね?

航空券は食品同様に売り切る期限があります。しかし、食品と違いフライト直近の方が値段が高い傾向にあります。直近=すぐ飛びたい=お前らすぐに飛ぶ必要があるから高い値段でもしょうがないだろ?と航空会社に足元を見られているわけです。

かと言って、航空会社もなんとか空席を減らしたいと思っています。

でも、スーパーマーケットのように消費期限が迫っている空席を激安販売すると、エアラインのイメージが落ちるというジレンマに悩まされます。

そこで考え出されたのが、マイレージ制度です。売れ残りの処分品(空席)を安く買う権利を、よく自社の飛行機に乗るお得意さんだけあげるというのがマイレージ制度の本質です。

この方法なら、空席を実質的に安く販売してもいい訳が出来ます。「お得意様だけの特別なサービスです。」と。

昔はマイレージは、本当に飛行機に乗る人しかもらえないものでした。

現在はどうでしょう。私を始め、あなたのように飛行機にのらずにマイレージを貯める「陸マイラー(おかまいらー)」増えています。

航空会社は将来の空席をマイレージポイントとして企業に売却。マイレージを買った企業は買い物の1%程度のおまけポイントとして消費者に配布しています。

現在ではマイレージ制度とは空席の間接的な販売制度になったわけです。

 

ANAはマイルをバラマキ過ぎた

 

いつの頃からでしょうか?ANAは市場に大量にマイレージをばらまき始めました。

そのため、将来予想される空席分を上回るマイレージが市場に放出されていると私は感じています。

なぜそのような事をしているのでしょうか。多分、ANAマイレージを市場に大量に供給し→簡単に手に入るANAマイル派を増やす→飛行機に乗る乗らないは別としてANA派を増やす。といった目的があるのではないかと、私は予想しています。

マイレージやポイントに関するサイトの殆どはANAマイレージに関するものです。

なぜなら ポイントサイト→東京メトロポイント→ANAマイレージの9割還元黄金ルートがあるからです。JAL派だと約5割還元ルートしかないため、貯めやすいANAマイレージに比べて魅力が薄いことは確かです。

マツタケ山にやってきても、マツタケは名人しか取れない(=マイレージをたくさんもっていてもファーストクラスに乗れない)

 

私はよく、このANAマイレージの現状をマツタケ問題として解説しています。

いままで秘密であったマツタケ山の地図が次々とwebで公開されるようになりました。結果、たくさんの人がマツタケ山のふもとにやって来るようになりました。

マツタケ山のふもとにたくさんのマツタケハンターがやって来ます。しかし、本当にマツタケ(ファーストクラス)を取れるのは名人だけということです。

ANAマイレージで言うと、、、

ANAマイル黄金ルートの出現(ポイントサイトー東京メトロポイントーANAマイレージ)と、それを解説するブログの出現により大量のマイルを保有する人が増えました。

ANAマイレージが大量に供給されたところで、ファーストクラスの座席には限りがあります。たとえ空席があっても、ANAはその全てを無料マイレージフライヤーにはなかなか開放しません。ANAとしてはファーストクラスには欧米線に片道約130万円、往復約250万円という運賃を設定しているので、そう簡単には乗せるわけには行かないのです。

ファーストクラスにマイレージで乗れるのはマイレージの大量保有者ではなく、航空会社の仕組みに詳しい人ということです。

多くのANAマイレージに関するサイトがファーストクラス往復「相当」とか、ファーストクラスで世界一周「相当」貯まりましたと書いています。しかし実際にファーストクラス乗った報告をしているサイトはほんの一握りです。

 

では、どうすれば特典航空券でファーストクラスに乗れるようになるのか?(マイルを使ってタダファーストクラスに乗る方法)

残念ながら、その手法をwebで公開するわけにはいきません。

公開すると上に書いたマツタケ山問題同様、マネをする人が増えるからです。マネをする人が増えるとファーストクラスの需給バランスが崩れてしまいます。

私がファーストクラスを楽しめなくなってしまうのと、教えた人もすぐに楽しめなくなってしまう可能性があります。

 

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